
この記事では、『ヒュームの名言』を厳選して紹介しています。
ヒュームの名言には「理性は感情の奴隷であり、またそうあるべきである。」や「経験に基づかない推論にはすべて懐疑的であれ。」など、心に響く名言が多数あります。
イギリスの哲学者・歴史家で、徹底した経験論の立場にたった主張や、従来の形而上学に破壊的な批判を加えた、ヒュームの名言をご堪能ください。
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目次
ヒュームはどんな人物?
名前:ヒューム(David Hume)
誕生:1711年
没年:1776年
国籍:イギリス
職業:哲学者・歴史家
名言:「理性は感情の奴隷であり、またそうあるべきである。」「経験に基づかない推論にはすべて懐疑的であれ。」など
ヒュームはイギリスの哲学者・歴史家で、徹底した経験論と穏健な懐疑主義の立場にたち、ニュートン的な観察理論を精神科学に導入することを主張しました。
従来の形而上学に破壊的な批判を加えて、実体・因果法則などの観念やそれらに立脚する学問は習慣による主観的な確信に過ぎないと主張しました。
ヒュームの著作には「人間本性論」「英国史」などがあります。
ヒュームの名言9選【心に響く名言|哲学・思想・経験・習慣・人間本性論】
ここからは、ヒュームの名言を厳選して紹介していきます。
理性は感情の奴隷であり、またそうあるべきである。
ヒュームの名言
経験に基づかない推論にはすべて懐疑的であれ。
ヒュームの名言
貪欲は勤勉の鞭である
ヒュームの名言
友人の自由な会話は、いかなる慰めよりも私を喜ばす。
ヒュームの名言
習慣は人間生活の最大の道案内である
ヒュームの名言
人間は慣習の束である。
ヒュームの名言
物事の美しさは、それを眺める心の中に存在する。
ヒュームの名言
奇跡の証拠に対する証拠は、奇跡そのものに対する証拠よりも強くなければならない。
ヒュームの名言
心は一種の劇場だ。底ではいろいろな知覚が次々に現れる。去っては舞い戻り、いつの間にか消え、交じり合っては限りなくさまざまな情勢や状況を作り出す
ヒュームの名言
ヒュームの本・関連書籍を紹介
ここからは、ヒュームのおすすめの本や関連書籍を紹介します。
ヒュームの本おすすめ①:自然宗教をめぐる対話

自然宗教をめぐる対話 (岩波文庫 青 619-7)
『自然宗教をめぐる対話』は、ヒュームが三人の登場人物による対話形式で、神の存在や世界の秩序を理性によって証明できるのかを検討した哲学書です。
目的論的証明や経験論の限界を鋭く問い、信仰と理性の緊張関係を浮き彫りにします。
結論を断定せず、読者自身に思索を促す構成が特徴で、近代宗教哲学の核心に迫る思考の書といえます。
ヒュームの本おすすめ②:人性論

人性論 (中公クラシックス)
『人性論』は、ヒュームが人間の知性・感情・道徳の働きを経験にもとづいて分析し、人間理解の基礎を築こうとした大著です。
理性は感情の奴隷にすぎないと述べ、判断や行為の根底に習慣や情念があることを明らかにします。
自己や因果性、自由意志への懐疑も提示され、近代哲学に大きな衝撃を与えました。
本書は、人間とは何かを根源から問い直す思想的挑戦として読み継がれています。
ヒュームの本おすすめ③:市民の国について 上・下

市民の国について (上) (岩波文庫 青 619-5)

市民の国について (下) (岩波文庫 青 619-6)
『市民の国について』は、ヒュームが政治権力や政府の正当性を、人間の経験と慣習から捉え直した政治哲学の論考です。
国家は理性の設計物ではなく、人々の利害調整と習慣の積み重ねから成立すると論じます。
契約説や神権的統治を批判し、安定と公共利益を重視する現実的視点が際立ちます。
ヒュームの本おすすめ③:市民の国について 上・下

市民の国について (上) (岩波文庫 青 619-5)
『市民の国について』は、ヒュームが政治権力や政府の正当性を、人間の経験と慣習から捉え直した政治哲学の論考です。
ヒュームの本おすすめ④:経験論と主体性: ヒュームにおける人間的自然についての試論

経験論と主体性: ヒュームにおける人間的自然についての試論 (河出文庫 ト 6-20)
『経験論と主体性: ヒュームにおける人間的自然についての試論』は、フランスの哲学者・ドゥルーズがヒューム哲学を手がかりに、主体が生得的実体ではなく、経験の連なりや習慣、関係の編成から生成される過程を精緻に読み解きます。
因果性や自我を超越的原理に還元せず、感覚と反復の働きから思考と社会が立ち上がる様相を示し、経験論を動的な哲学として再構成します。
主体性を固定概念から解放し、生成と差異の哲学へと接続する視座を与える一冊であり、本書はヒューム解釈を通じて現代思想への道筋を照らします。
ヒュームの本おすすめ⑤:人間本性論(人性論) デイビッド・ヒューム集

人間本性論(人性論) デイビッド・ヒューム集 (古典名作文庫)
『人間本性論(人性論) デイビッド・ヒューム集』は、ヒュームが人間の認識・感情・道徳の基礎を徹底的に分析した経験論哲学の主著です。
理性を万能視せず、思考や行為は習慣や感情に支えられていると論じ、人間を自然の一部として捉え直します。
因果性や自我、道徳判断の成立を精密に解明し、近代哲学に大きな転換をもたらしました。
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